結婚基礎論

今の時代なかなか大きな声では言えない「早く結婚しろ」というアドレスで登録しました。他人に迷惑をかけるわけではないし、少なくとも現代の先進国では結婚するしない・出産するしないは個人の自由です。 自由というのは自己責任ということです。自己責任といえば他人が責任を取ってはくれないということですが、自分に対して責任を負うという意味でもあります。 出産を前提とした結婚をするかどうか決断することができるのは若いうちだけですが、それによって影響を受けるのは未来の自分です。自分の未来への大きな責任を伴う決断をする際の判断材料として、このブログで考察する内容が参考になれば幸いです。 途中から読むと意味不明なので、タグ「結婚」をクリックしてなるべく「その1」から読んでください。


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女の価値は男が決めるものではない!という意見もあると思いますが、比較することが実質的に不可能な「本質的な価値」といったものはまた別として、通常用いられる意味での価値というのはそれによって利益を享受する相手が決めるものです。むしろ「価値」という言葉には通常、その程度の意味しかないということです。「需要」と言い換えても良いと思います。自分の結婚相手としてどういう相手を求めるかということについて、他人の意見や政治的な正しさで判断する人はいませんし、評価される側の者が評価の仕方に意見しても仕方ありません。
結婚相談所でのマッチングの傾向などからして、現実として女性は年齢によって結婚できる相手のランクが大きく変わってしまいます。年齢が少しでも若い方が、条件の良い相手と結婚できるということになります。
特に女性にとって需要の大きい層の男性であれば、出産前提で家庭重視の傾向がありますから、経歴や外見よりも年齢が重視される傾向が強くなります。女性が結婚を考える年齢が20台以降である現代の日本のような先進国となると、最低限(本当に最低限のレベルで良い)の性格と外見を満たしているならば、女性の価値にもっとも大きく影響するのは「年齢と健康状態」に尽きます。1年2年かけての「自分磨き」はそれによる価値の上昇で年齢増による価値の低下を補うことが難しいので、結婚を見越しての自分磨きは期間をかけずにすぐできることに限定したほうが良いと思います。

年齢が増えると厳しい、とだけ書くとある程度の年齢の未婚女性にとって絶望しかないかもしれません。子供の頃の予想では25歳までに結婚するはずだったのに、大学を出てお勤めして落ち着いたと思ったらいつの間にか20代後半になり、せめて20代のうちにと思っていたのがいつの間にか30過ぎ、30代前半でと思っていたのにいつの間にか35になり・・・ということを繰り返す人も結構いるようです。
それぞれ節目だけが重要なわけではありませんが、過去に諦めて今の年齢になって不利になって、諦めた過去の自分を呪いつつそこでまた諦めて未来の自分に呪われる・・・ということを繰り返すのは人間にはよくあることです。いつであっても少しでも早いほうが条件が良いことは確かなので、諦めるのを前回で最後にするしかありません。

よく男性は女性を外見で選別するとか、「外見が綺麗なら40過ぎてもいける」ということもありますが、ここで言う「いける」とは結婚相手ではなくて遊び相手や単に体の関係を持つことを意味している場合が多いと思います。
あるいは、外見の良い女性と結婚することに特別の意味がある職業(芸能人等)であったり最初から子供を諦める年齢(男性なら50代くらい)であれば結婚相手としての需要があるかもしれませんが、数としてはわずかだと思います。また、そもそも自分自身が出産を諦める年齢で良いのかという根本的な問題もあります。

またアメリカの大学で研究された結果によれば、外見のよさと交際する異性の数は男性のほうが相関が強いそうです。つまり男性のほうが女性よりも外見によって獲得できる異性の数に差が出やすいということで、裏返して言えば女性のほうが外見によって異性を選り好みする傾向が強いそうです。男性が「外見くらいしか」見ていないのに対して女性は「外見についても」見ていて、それ自体を比べると女性のほうがより強く選り好みしているということになります。これは、異性を選別することで進化を促す役割を負ってきたメスとしては正しい判断の仕方なのかもしれません。

歴史的に、メスは相手を選別することで良い性質に結びつく遺伝子を残し、オスは競ってメスを複数獲得し、多くの子孫を残そうとします。多細胞生物誕生から数十億年、人類誕生から数百万年という期間から考えても、現代の男女が持つ傾向がこれと似ていることは当然かもしれません。

男と女は相手に求めるものが大きく異なりますが、自分自身の視点で自分を評価しようとすることは大きな間違いの元になります。
社会的な地位や収入の高い女性が、(男性であれば)価値が高いはずの自分があまり女性として高く評価されないことを見越した人生設計ができないという問題がよく生じます。

一般的に女性が好む傾向にある「健康で経済力もしくは何らかの才能のある男性」は、女性にどのようなことを求めているのでしょうか。

経済力のある女性は(意識するまでもなく当然の前提として)自分と同等以上の経済力のある男性を選ぼうとする傾向がありますが、経済力のある男性はそうではありません。 もちろん例外はありますが、一般的な傾向としては出産によって仕事を中断することになる女性と違い、自分に経済力があれば他に求める要素は出産育児と家庭運営です。

この場合、女性が家庭よりも自分自身の仕事を重視すれば返ってマイナス評価になる可能性がありますし、出産育児を前提とする場合は年齢という要素が大きくなります。男性の育児参加、育休取得が求められる現代社会ではありますが、地位や収入の高い男性ほど責任が大きい仕事をしている場合が多く、残念ながら育児のために仕事を中断するという選択はさらに難しくなります。そういったことを要求する女性が結婚相手として魅力的と感じる男性は、現実的には多くないのではないでしょうか。社会的な地位の高い職業に就くことになる女性は、学生のうちに相手を確保するか入社してすぐに確保しないと過酷なサバイバルになる可能性が高いと思います。

逆に、女性の仕事や収入に大きく価値を見出している男性もいます。たとえば、アンケートをとってみれば女医さんと結婚したいと考える男性も一定数はいるのですが 、そういった男性の多くが女医さんにとって結婚対象かどうかという点を考慮すると、この「一定数」に評価されていることに大きな意味があるとはいえないかもしれません。 

誰と結婚するか、何歳で結婚するかというのは結婚の最重要要素とも言うべき問題です。

もともと恋愛関係にあって そのままの流れで結婚にいたる場合を除いて、お見合いや合コン、結婚相談所、知人からの(結婚前提の)紹介などでは、釣り合いという問題が出てきます。
釣り合いには、いわゆるスペック(初婚再婚、子供の有無、年齢、健康状態、容姿、家庭環境、学歴、職業、年収)が比較対象となります。

特に結婚願望のある女性にとってよく問題になるのは、自分にとって良い相手がいない、妥協可能な相手がいない、周りの異性では話にならないといった状況があります。

ここでとても重要なのが、自分の希望する範囲内の相手にとって自分が希望の範囲内に含まれるか、ということです。もちろん昔のドラマや少女マンガのような「ドラマチックな」展開によって自分のスペックとは関係なく理想の相手と結婚できる可能性も無いわけではありませんが、ただ一度の人生で確率の低いギャンブルをしようと本気で思う人はいないと思います。

そこで、特に女性にとってスペックとは何なのかという点が問題になります。当たり前ですが男性の価値を判断するのは女性で、女性の価値を判断するのは男性です。もっと言えば、自分を評価するのは、自分が希望する「層」の異性です。自分にとって対象外の異性から高く評価されても意味がないということです。 

一般的に動物のメスは体格の大きいオスを好みます。体格の大きいオスは低い声を持ちます。オスのカエルが必死に低い声で鳴いているのは、自分を大きく見せているのだという学者もいますが、人間のメスもやはり一般的には背の高いオス、声の低いを好みます。
また、古生物のオオツノジカや現生のヘラジカのように、生存に不利と思われる程の非常に大きな角を持つオスがメスに好まれる傾向もあります。これは、そういった不利な条件を持っても生きていける健康で強いオスを選んでいるのではないかと解釈されているようです。
貴金属や高価なバッグなど、しかも同じ商品でも定価での購入で喜んでしまう人間のメスは、生存に不利と思われるような大きな負担に耐えうるオスを好んでいるのかもしれません。

ともかく女性は一般的に体格が大きく、経済力のある男性を好みます。
そこで自分の価値がどの程度の異性と釣り合うのか考えるために、「そういった男性」の求めるものを考えてみましょう。

一般的な先進国に於ける結婚とは通常、男女が入籍して一緒に暮らすことですが、お互いを(とりあえずは)ただ一人の特別な異性として選択し、責任を負うことになります。

双方が結婚それ自体に対して少なくとも消極的でなく、自分が結婚したいという相手が自分と結婚したいと思って初めて成立する、ある種の取引とも言えます。
ビジネス的な表現をすれば、自分を売って相手を買うといったところです。

結婚はそれ自体もある意味目標のようなものですが、その背景にあって大きく影響する要素として出産・育児があります。出産を前提にしてるかどうかによって結婚のメリットデメリット、相手と自分の許容できる年齢などが大きく異なります。子供を希望する男性は40台の女性と結婚しようとは考えないし、子供を希望する女性は遅くとも30代くらいまでに結婚したいと考えるのが一般的です。

現在の日本のような一夫一妻制の結婚そのものは人類誕生からの数百万年に渡って続いてきたわけではないようで、人類の存続・反映にとって結婚制度は必ずしも必要ではないのかもしれません。
もちろん結婚せずに子供を持つということを否定するつもりはありませんが、出産育児が結婚を前提としている現代社会ではやはり結婚は誰にとっても重大な関心事項となっています。
次回から結婚に関する諸問題について取り上げていこうと思います。

結婚は多くの未婚者にとって関心のある問題で、いろいろな視点、いろいろな側面から考えるべき点があります。

人は何のために結婚するのか、結婚がそもそも人にとって適した生活様態といえるのかといった哲学的な問題、どうやったら良い相手と結婚できるか、何歳までなら結婚できるかといった現実的(切実)な問題、結婚する場合としない場合のメリット・デメリットなどです。

このブログで、結婚に関するいろいろな問題を順次取り上げていこうと思います。

主に、結婚による影響や悩みが大きい女性についての問題を取り上げています。

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